目 次
CSよりESを優先すべき理由その2
「CSとES、どちらを優先すべきかご存知ですか?」の今回はパート2であり、パート1の続きとなります。
まだ読まれていない方はパート1を先に読まれてからお読み下さい。
さて、パート1においてCSよりESを優先すべき理由を説明しましたが、まだ半分ですとお伝えしていました。
今回は残り半分の理由説明を致します。
再び質問です。
店舗従業員の方々と、FCオーナーやSV、更にはフランチャイザー企業の幹部の方々を比較した場合、どちらがより多くの「接点」に”気付ける”でしょうか。
入ったばかりの見習いスタッフならともかく、数多くの接点に気付けるのはお客様と日々接点が生じる従業員の方です。
■従業員が自主的にCSへ取り組んだ事例
ある従業員が自主的に接点改善に取り組んだ実例を1つ紹介します。
男性従業員のケースですが、ひげ剃りは行っていたものの見落としがあり、首から1本太く長いひげが飛び出ていることに気付かないままレジカウンターで接客を行っていました。
すると特に女性客から冷たい視線が自分の首に向けられているのでなぜだろうと思い鏡の前でチェックしたところ、そのひげの存在に気付き、慌てて抜いたという経験をしました。
男性従業員はこの苦い経験を踏まえ、翌日からはひげ剃りのチェックを入念に行うと共に、お客様の前に立つ直前に再度鏡で自分のひげの状態を確認するようにしました。
つまり、この男性従業員はこ自分のひげがお客様との「接点」になっていることに”気付けた”訳であり、その接点に基づいてCSの向上へ自主的に努めた訳です。
CS成功の鍵はESにあり
CS向上させるには、接点の洗い出しとそれぞれの接点でどうすればCSが向上するか対策を検討する必要があります。
しかしながら、多数あるお客様との接点の洗い出しやそれぞれの対策をオーナーやSVだけで考え、従業員に改善させようようとしても無理があります。
先程ご紹介した男性従業員のケースのように、接点となっている従業員の主体的な取組みがなければ、CSを向上させることは不可能です。
つまり、CS向上の鍵は従業員の方々をどれだけ自主的にCS向上運動に参画させるかということなのです。
では、従業員の方々による主体的な接点の洗い出しや改善に向けた取組みを引き出し、CS向上を成功させるにはどうすれば良いか。
もう答えはお分りになったと思いますが、「ESを向上させること」以外に方法はありません。
先程男性従業員が自主的にひげ剃りチェックを行うことに取り組むようになった事例を紹介しましたが、ESが低ければ仮にお客様との接点に気付いても、自主的に改善し、チェックを行うといった取り組みまでは期待できないのです。
これが残り半分の理由だった訳です。
まとめ
ではパート1と2をまとめてみましょう。
●CSを向上させるには、まず先にESを向上させる必要がある。
●その理由は二つ。
◇お客様と多数の接点を持つ従業員の方々のESが低ければ、それがお客様に伝わり、CS低下を招くことになるから。
◇お客様との接点が多い従業員の方々の主体的な取り組み無くして、接点の洗い出しや接点ごとのCS改善は望めないから。
ということになります。
では、ESを向上させるには果たしてどうすれば良いのか。
ES向上はFC運営自体にとって最重要といって良いぐらい重要なテーマとなりますので、改めて記事にしたいと考えております。