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オーナーの年収は重要。だが・・・
フランチャイズ加盟を検討している方にとって、オーナーが得られる年収は一番と言っても良いぐらい大きな関心事ではないでしょうか。
私も加盟時には当然重視しました。
「儲けたい」という欲がありましたから。
ただ、重視したい理由は「儲けたい」だけでもありませんでした。
店舗経営が苦しくなった場合、オーナーは真っ先に私財を出動させる必要があります。
オーナーが一定の年収を得ていなければ、経営が悪化した際乗り切れないという強い危機感もあったからです。
年収を考える上で気をつけなければならないこと
フランチャイズオーナーの年収を考える場合、気をつけなければならない点があります。
特にサラリーマンの方がフランチャイズオーナーとして独立する場合に留意しなければならないことは
「1店舗から得られる収入にこだわり過ぎてはいけない」
ということです。
フランチャイズオーナーの年収の源泉は、(他に事業を行っていない場合)加盟店の売上となります。
多くの年収を得ようと考えれば、1店舗あたりの売上を大きくする必要があります。
仮にイートインタイプの飲食店と仮定した場合、1店舗あたりの売上を大きくするには席数を増やす必要があります。
50席の店舗と100席の店舗を比較した場合、倍近く売上は違ってきますので、その分オーナーの年収も増加が期待できます。
しかしながら、50席より100席の方が出店投資額も増えることになります。
資金調達がそれだけ大変になりますし、融資で賄えば返済負担も増加します。
何より投資額の増大は、経営的リスクと経営難度の増大も意味します。
■投資額増大☓経営難度増大=失敗するリスク増大
店舗経営の経験がない方がフランチャイズ加盟で初めて店舗経営に臨むという場合なら、最初はできるだけスモールサイズの店舗で経験を積んだ方が望ましいと言えます。
高い年収を得たいからと言って、いきなり大型店舗の経営に乗り出すことはとてもオススメできません。
投資額増大☓経営難度増大=失敗するリスク増大
この公式を、未経験でFC加盟される方はぜひ覚えておいてください。
1店舗あたりで目指すべき年収額とは
では運営経験が初めてとなるFCオーナーは、最初の1店舗目でどのくらいの年収なら目指して良いかについてお答えします。
この点は欲張らず、まずは一般サラリーマンの平均年収を目標にすることがオススメです。
1店舗だけの年収で1千万円超えの大台を狙うのは、特に未経験者のオーナーには無理があります。
1店舗から400万~600万程度の年収が得られれば、合格と考えるべきです。
■フランチャイズオーナーは多店舗展開を通じて年収を増やすべき
もし年収をどうしてもあげたいなら、自ら店舗のオペレーションにどっぷりと関わるという方法もあります。
スタッフに支払う給与を、自分の給与へ加算できるからです。
仮に店長給与が月額25万なら、単純計算で300万円程度年収に上乗せできます。
しかし、この方法は「経験を積む」という意味なら大賛成ですが、年収を高めることが目的なら、あまりオススメできません。
フランチャイズオーナーは「事業の資産化」を目指すことが大切です。
事業の資産化とは、自分の時間や労働力をあまり費やさなくとも、お金を生んでくれる事業にするという意味です。
(「不労所得」と言ってしまうと語弊がありますが、比較的それに近い意味で理解して頂いて結構です)
店舗を資産化するなら、店舗オペレーションはできるだけ従業員へ任せることです。
正確に言えば、自分が店舗オペレーションに関わらなくとも店舗が円滑にまわり、ちゃんと収益があがるよう店舗を育てることです。
それさえできれば、オーナーは複数店舗の展開に力を入れることができるようになります。
その結果、仮に1店舗から得られるオーナーの年収分が300万しかなくとも、3店舗作れば900万、更に5店舗になれば1,500万に達します。
つまり1店舗だけの年収にこだわらなくとも、堅実に利益を出せる店舗を多数作ればフランチャイズオーナーの年収はいくらでも増大させることができるのです。
フランチャイズ加盟を検討されている皆様は、1店舗だけの年収に目を奪われてはいけません。
他店舗展開で大きな年収を得ること、即ち事業の資産化を目指すようにしてください。