日本はようやく都道府県間の移動が解禁となり、ようやく店舗ビジネスの再開も本格化しつつあります。
しかしながら新型コロナ=武漢肺炎が日本から消滅した訳ではありません。
依然、感染の危険がある訳です。
フランチャイズオーナーの皆様、皆様の店舗のコロナ感染対策は万全でしょうか。
首都圏の店舗を視察した範囲となりますが、コロナ対策を行うのは良いとして、それが店舗経営のプラスに十分活かされていないとの印象を抱いています。
特に問題と感じたのがコロナ対策のPRです。
どのような点が問題でどうすれば解決するか、ご提言致します。
「コロナ対策やってます」では不十分
新型コロナウイルスの感染対策は、店舗経営において今や必須の取組事項となっています。
そのため、
・当店舗は衛生管理防、疫管理に力を入れています
・三密防止の取組を実施しています
・ウイルス感染の予防を徹底しています
といったことを訴求しても、十分な訴求にはなっていません。
そうしたフレーズを見ても、利用者にとっては「当然のことだよね」と言われるのがオチです。
訴求しないよりはましといった程度で、効果的なPRにはなっていません。
お客様の視点になって「何をやっているか」を明確に
コロナ対策はやって当然です。
対策の取組みを店舗PRに活かすには、お客様の視点から対策として「何をやっているか」を明示することが大事です。
お客様が飲食店の利用を検討しているとします。
その際、どんな不安があるかを考えれば「何を」明示すればはっきりしてきます。
・換気はしっかりされているか
・席と席の間にソーシャルディスタンスが確保されているか
・となりの席に座った客が咳をした場合、飛沫が飛んでこないか
・皿やテーブル、お箸やフォーク、コップなどにウイルスが付着していないか
・複数で会食したいが、向かい合って座っても大丈夫か
・従業員の衛生管理は万全か
などなどが不安要因として上げられます。
従って、それらの不安に対してどう皆さんの店舗は対策を講じているか、簡潔ながらも具体的に提示することが肝要です。
ホームページ+SNSでの発信が不可欠
では、そうした取組みをどのように発信すべきかですが、申し上げるまでもなく、ネットの活用があげられます。
例えば実際にお客様からの声として聞いた事例ですが、5~6人で会食を行いたいので互いに感染しないよう、アクリル板などのパーテションがテーブルに設置されている店舗を探したそうです。
ところが、メディアに取り上げられた居酒屋「KICHIRI」以外では満足に探すことができなかったと言います。
そこで私自身も実際にやってみましたが、アクリル板などをテーブルの上に配置している飲食店を探すのは容易ではなかった・・・
というより、数える程度の店舗しか探し出せませんでした。
ネット検索で拾えないということは、そうした対策を行っていてもネット上でしっかり情報発信されていないことが一番の原因です。
従って店舗ホームページにおいて、できれば画像と共にどのようなコロナ対策を行っているか説明するのは必須中の必須事項です。
また、facebookやtwitterなどのSNSを活用しているのであれば、SNS上でも記事を小分けにするなどして、一つ一つの対策を丁寧に情報発信することが望まれます。
メニュー以上にコロナ対策をアピールすべき
店舗HPやSNS以外では、ポータルサイトやチラシの活用が次の手となりますが、ポータルサイトやチラシの広告を見る限り、コロナ対策情報は片隅に数行程度、中には一行も書かれていない店舗も珍しくありません。
特に飲食店のフランチャイズオーナーはよく考えて頂きたいのですが、いくら料理が商品だと言っても、店舗を利用することによる感染不安が拭えなければ、色鮮で美しい料理の写真も色褪せて見えてしまいます。
特にポータルサイトでの広告は字数や掲載写真の制限などもあり、迷うかも知れませんが、料理のアピールより対策アピールの方が優先されると言っても過言ではないのです。
多少料理に関する情報を削ってでも、コロナ対策情報はしっかり掲示すべきです。
感染対策のアピールは安心してお客様に来店して頂く後押しになることは間違いありません。