目 次
オペレーションの標準化とは
事業のFC化を成功させるための大きな鍵となるのが、直営店をコアとした「オペレーションの標準化」です。
オペレーションの標準化とはどのようなことか、おわかりになるでしょうか。
オペレーションの標準化がしっかりとできていなければ、事業をFC化することは困難です。
もし標準化が不十分なまま無理にFC化を行ない、加盟店募集を行ってもその後の運営はうまくゆきません。
■オペレーションの標準化=事業のFC化
それほど「重要」・・・・・と言うより、オペレーションの標準化は「事業のFC化そのもの」と言っても過言ではないのです。
オペレーションの標準化とは、「オペレーション」と「標準化」という言葉を分けてそれぞれの意味を考えれば理解しやすくなります。
「オペレーション」とはFC店舗を円滑に運営するために必要となる、従業員や店舗管理者が行なう作業全てのことです。
「標準化」とはオペレーションを誰もが同じように行えるよう統一すること、もっと判りやすくいえば「マニュアル化すること」です。
言葉の意味としては、それ程難しくはありません。
が、オペレーションを標準化するという取り組み自体は、実はとても奥が深く、難度が高い取組みなのです。
特に何が難しいかと言えば「なぜそれが標準と言えるのか」という合理的な理由が求められる点です。
「長年この方法でやってきたから・・・」はオペレーションの標準化とは言えない
この説明だけではまだよくわからないと思われますので、身近な例で説明致します。
例えば皆様がお風呂に入る場合、右足から湯船に入りますか。
それとも左足ですか。
風呂に入るというプライベートな行為なら、どちらから湯船に入ろうと個人の自由であり合理的な理由を求められることもありません。
ところがFC化を目指してオペレーションを標準化する場合には、そうはいきません。
仮に右足から入るということを標準化するなら、なぜ右足から入ることが経営上望ましいのか、合理的な理由に基づく必要があるからです。
「俺は右足から長年入っていたから、右足から入るということでいいんだよ」ではいけません。
それでは標準化とは言えないのです。
オペレーションの標準化は科学的でもあること
オペレーションの標準化は経営的観点から合理的であると同時に、科学的でなければなりません。
例えば揚げ物の調理で「○☓は180度の温度で1分揚げる」というオペレーションを標準化する場合
・なぜ180度が良いのか、170度や200度にした場合にはどうなるのか
・1分ではなく50秒の場合、あるいは1分10秒の場合はどうなのか
等々を経験や勘、個人的な味覚に頼るのではなく、実際に調理してお客様に食べ比べて頂いたり、成分分析を行ったりして、180度や1分の妥当性を導き出すということです。
これは料理に限りません。
営業活動で「お客様への初回訪問からら三日後にセカンドアプローチを行う」といったオペレーションを標準化するなら
・翌日のアプローチ、または4日後、5日後、1週間後にアプローチした場合の成約率比較
などを検証し、三日後にセカンドアプローチを行うことが最も有効であることを検証するといった具合です。
経験や勘だけに頼らず、自分達のオペレーションを科学的視点から分析する努力を重ねることで、オペレーションの標準化が実現できる、即ち事業のフランチャイズ化を実現することになります。