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FC選びは基本が大切です
FCの選び方について,最近では若いサラリーマンの方や主婦の方からも相談を寄せられるようになってきました。
そうした皆様がフランチャイズに対し、興味を持つようになってきたことは大変良い傾向だと思っています。
私自身も、フランチャイズビジネスをもっと身近に感じてもらえるよう、より平易な言葉でわかりやすくアドバイスを行うことを心掛けたいと、決意を新たにしたところです。
そこで今回は、経営経験がないサラリーマンや主婦の方々を想定した上で、フランチャイズの選び方の基本(第一段階)について解説することにします。
えっ?
俺(私)は経験豊富だからこの記事は関係ない?
いえいえ
ベテランの加盟検討者の皆様もぜひ読んでください。
基本に立ち返ることは常に大切なことです。
フランチャイズ選びの基本1・経営目線は不要!
意外に思われる方もいるかも知れませんが、フランチャイズ選び(第一段階の絞り込み)はそれほど難しくありません。
そもそもフランチャイズ選びを難しいと感じてしまう最大の理由は、経営的な観点からビジネスモデルをいきない詳細に分析、評価しなければと考え過ぎるからです。
PLはどんな状況?
資金を回収するにはどれくらい?
既存商品の競争力や新しい商品の開発力はどう?
集客はどうやって?
広告費はどれくらいかければ良い?
人材の募集と育成は?
設備のメンテナンスはどうすれば?・・・・などなど。
こうした経営目線のみで最初からフランチャイズを検討しようとしてしまえば、複雑で難しい話となり、何をどう判断すれば良いか余計にわからなくなってしまうものです。
こうした経営目線での評価や分析はですね・・・
私達プロのコンサルであっても、それほど簡単な仕事ではないんですよ。
むしろ、誰もが簡単にできない難しい仕事だからこそ、私達のようなプロが存在している訳です。
一応誤解がないように申し上げておきますが、フランチャイズ経営を行う以上、最終的には経営的な観点からの分析や評価も行う必要はあります。
ただ、経営経験がない方が最初から経営的な観点で、フランチャイズビジネスを検討しようとしても、無理があるということです。
少なくともフランチャイズビジネスを検討する
”絞り込みの第一段階”
では、そうした経営的観点からの分析や評価は一切不要!
そう考えて頂いて大丈夫です!
フランチャイズ選びの基本2・顧客としてあなたはその店を利用しますか?
では第一段階のフランチャイズ絞り込みは、どのような観点から行えば良いのでしょうか。
それはズバリ「顧客目線」です。
顧客目線の意味を噛み砕いて言いますと
「自分が顧客ならすすんでこの店(あるいはこのサービス)を利用するだろうか?」
という問いかけを自分に対して行うこと、です。
例えば検討しているFC店舗が飲食店だったとしましょう。
先ほどの問いかけを、自分に行ってみてください。
「う~ん、実際に食べてみて味を確かめないと、顧客として積極的に利用するかどうかわからないなあ・・・」
と自分から答えが返ってきたら、実際に顧客として店舗へ行き、食べてみれば良いんです。
「飲食店は清潔じゃないと嫌だ。
特にトイレが汚れている店なんか二度と利用しないぞ!」
と自分が言うなら、ぜひトイレをその目で確認してみてください。
「店員が感じ悪い店っていきたいとは思わない。やっぱり店員の印象やサービスがよくなくちゃ」
ならば、店員の印象やサービスを店舗で確かめましょう。
「私は美味しいと思っても家族はどう思うかな・・・1人では入りにくい店だから、家族も気に入ってくれないと利用しないかも」
だったら家族も連れて、店へ行ってください。
自問に対する自答に模範解答なんてありません。
人それぞれでいいんです。
難しく考える必要は一切ありません。
ただし!自分に正直であってください!
(これは絶対に大事)
その上で大切なことは、皆様自身が検討しているFC店舗に顧客として行きたい、通いたいと思えるかどうかなんです。
それこそがフランチャイズを選ぶ上での「ファーストステップ」なのです。
私も家内の意見も聞いて加盟しました!
「偉そうに言っているけど、お前は本当にそんなことしたのか?」
とのお声が特にベテラン検討者の方々から、聞こえてきそうですね(笑)。
自己紹介のページではそこまで詳しく紹介していませんでしたが、これまでお伝えしたことは、もちろんやりましたよ。
加盟先を選ぶ際、まずは顧客として実際に店舗を利用することから、本当に始めました。
しかも!家内も同伴して、それらの店舗やサービスを利用しました。
女性の視点や意見は自分にとって貴重だったし、何より、私が加盟を検討しているフランチャイズチェーンに対し、家内の賛成が得られなければうまくいきっこないと思っていたからです。
余談ですが・・・
仮称Aとしますが、私は加盟先候補の中でAをかなり気に入っていたんですね・・・
ところがAに連れていったところ家内から
「私なら絶対リピートしない!」
と一刀両断の評価となりました(笑)。
家内に理由を聞いたところ、男性顧客の目線だけでは気付きにくかった点をたんまり指摘してくれましたね。
この目線は非常に助かりました。
その後Aはフランチャイジー加盟店舗の脱退が相次ぎ、現在は直営店数店舗だけで細々と運営している状況になってしまっているのです。
ちなみに家内は私の仕事の経理事務を担ってくれてはいますが、基本的にフランチャイズビジネスとの関わりは全く関係ございませんよ。
Aに対する家内の評価は、純粋な顧客目線だった訳です。
顧客目線での評価が如何に大切か、これでお分かり頂けたでしょうか。
経営目線で難しく考えなくとも、顧客の立場で純粋にフランチャイズの店舗やサービス内容を評価するだけで、「第一段階」ですが、実はかなりの「正解」に近付けるのです。
また、何より皆様自身が顧客の立場で行きたい、利用したいと心底思えるフランチャイズでなければ、自信をもって運営などに取り組めません。
PLが良かろうが
商品が売れていようが
皆様自身が買いたい、食べたい、利用したいと思えない商品やサービスを、どうやって他者へすすめるのですか?
逆に言えば、顧客目線での検討を優先せず「算盤勘定の経営目線だけ」でフランチャイズを選んでしまえば、決して皆様にとって最適なフランチャイズの選択にならないこともぜひ理解しておいて欲しいことです。