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オムライスは「オススメ」ではなく「注目」しています
今私が飲食FC分野で”注目”しているジャンルがあります。
それは「オムライス」です。
ただし、誤解して頂きたくないのですが、オムライスに「注目」しているのであって、皆様に「オススメ」しているという訳ではありません。
特に飲食FC選択において重要なことは、このブログでも繰り返しお伝えしてきたとおり、皆様自身がその飲食FCの大ファンになれるかどうかです。
当然人によって飲食の好みは分かれます。
「飲食分野ならこのジャンルのFCがオススメ」
といったアドナイスは意味をなさないどころか、有害になる場合もあるからです。
とは言え、一口に飲食FCと言っても、そのジャンルは大変幅広く、なかなか絞りきれないと悩まれる方も少なくありません。
そこで、本記事では「オススメ」ではなく「ジャンルを絞るためのヒント」として私がなぜオムライスのFCに注目しているか、お伝えして参ります。
オムライスFCに注目している理由その1:根強い人気を誇るメニューなのに全国的に有名な専門店がない
オムライスFCに注目している一番の理由は、老若男女問わない幅広い層で好まれる、安定した高い人気を誇りながら、全国制覇を果たした専門のチェーン店がないことです。
やや古いデータになりますが、マイボイスコム社の自社企画において2017年に実施された「好きな洋食メニュー」ランキングで、オムライスは1位のカレーライス、2位のハンバーグに次いで、3位にランクインしています。
(情報ソース https://myel.myvoice.jp/products/detail.php?product_id=22605 )
カレーライスやハンバーグでしたら、皆様も店舗名が浮かぶチェーン店があるかと思います。
ところが、オムライスとなると、例えば抜群の人気を誇る老舗の「個店」はありますが、全国的に有名なオムライス専門のチェーン店となると名前は浮かびませんよね。
つまり、全国的なブランドを勝ち取るFCチェーン店の登場はこれからという市場だからです。
オムライスFCに注目している理由その2:オペレーションの標準化+メニューの水平展開がしやすい
当ブログの読者の皆様は耳タコだと思いますが、事業のFC化で重要なのは「オペレーションの標準化」です。
いくら飲食業のFCが多いと言っても、メニューやサービス形態によってはオペレーションの標準化が難しい場合もあります。
その点でオムライスは、職人技に頼らないと調理できないほど難度の高いメニューとは言えません。
オペレーションの標準化は十分可能です。
また、オムライスはかけるソースやスクランブルエッグに包むライスにバリエーションを持たすことで、調理方法をほぼ変えずにメニュー幅を広げやすい点も魅力です。
更に、オムライスFCはチェーン店の強みを活かしやすい業態でもあります。
例えばオムライスにかけるソースだけをフランチャイザー本部の工場で開発・製造し、各店舗へ半製品として届ければ「味の決め手」が均一化できます。
チェーン店として「味のブランド」を構築しやすいですし、店舗オペレーション負担の軽減と効率化や原材料費の抑制なども図りやすくなります。
オムライスFCに注目している理由その3:昔からある洋食メニューである
諸説あるようですが、オムライスの歴史は明治時代まで遡ることができるようです。
昭和に生まれた洋食メニューではなく、明治時代からかれこれ100年以上の歴史があります。
日本人の食文化の一つとして長年愛され、定着した誰もが知るメニューであることも、FC化という側面で大切な要素ですが、オムライスはそれを備えている訳です。
食文化はIT産業と異なり、極めて保守的です。
例えば皆様は、好きな寿司は何かと問われた場合、何を思い浮かべるでしょうか。
100円回転ずしでは実に様々なメニューが開発されていますが、やはりマグロ、うに、いくら、サーモン、えびといった定番的メニューが真っ先に浮かんだのではないでしょうか。
実はこの点はとても重要で、誰もがそのメニューや味を知っており、いまだにそれを食べているということは「飽きられていない」ことの証しです。
つまり、日本人の味覚が激変でもしない限り、オムライスは今後も長期的に食されるメニューであり、「流行り廃り」に左右されず、長期的に安定した店舗運営が期待できるからです。
以上のような理由から、私はオムライスFCに注目しているのです。
が・・残念なことに「ここが一押し!」と私自身が自信をもって言えるFCはまだ登場していません。
どうか早く口うるさいコンサルを唸らせる、優良オムライスFCの登場を期待してやみません。