目 次
息子の子育て術を記事にした理由について
唐突ですが・・・私の息子は某国立大医学部に現役で合格し、現在○年生に在籍中です。
今回は私の子育て術と申しますか、FCの事業化を検討されている方や、子息を医師にしたい方を対象に子育てにおいて特に力を入れたことについてお話させて頂きます。
(医学部は分母が少ないので、学校名、学年はご容赦ください)
このように書くと
「お前は息子の学歴自慢がしたいのか」
だとか
「子育て術とフランチャイズがなんの関係があるのか」
とお叱りを受けそうですね。
もちろん子供の学歴自慢をしたいのではなく、FCに関わる内容でもあるから記事にしています。
それでも今まで記事にしなかったのは、そうした批判が起きることを懸念していたからです。
今回記事にすることを決めたのは、事業のFC化を検討されている経営者の方との面談がきっかけとなりました。
子育てについて熱心に聞かれたため、正直渋々でしたが、今回記事で披露する子育てのエピソードを披露したところ、とても喜んで頂けたからです。
それで皆様にもお伝えした方が良いと考えが変わりました。
つまり、本記事でお伝えすることは子育て術のひとつですが、事業のFC化を検討されている皆様にも参考にして頂ける点があります。
また、本記事に辿り着かれた読者様の中には、将来ご子息を医師にしたいと考えている保護者様もおられるかと存じます。
そのような保護者の皆様にとっても参考にして頂けると思いますので、最後までお付き合い頂けたら幸いです。
私が幼少の息子に力を入れて指導したこと:他者へのわかりやすい説明のコンサル
まず、息子が幼少期の頃にどのような教育を行ったか、お伝えします。
幼初期の頃について語ろうとすると、
「小さい頃からずっと塾や習い事にたっぷり通わせんだろう?」
とよく聞かれます。
が、少なくとも幼少期はスポーツ(水泳と体操)以外、習い事や塾には一切通わせていません。
公文、そろばん、英会話・・・全くです。
・・・とお答えすると今度は、父親であるお前が勉強を教えていたのか?と尋ねられるのですが、やはり「NO」です。
「全く」という訳ではないですが、長時間にわたりマンツーマンで勉強を教えた記憶はほとんどありません。
じゃ何をやっていたの?
はい、実は私が仕事で行なっているコンサルティング指導の一部を、息子の年齢にカスタマイズさせて、実践していました。
参考になるのは、こちらの記事で紹介している「カップめんの作り方」ですね。
要は、ものごとを他者へわかりやすく説明できるよう、小学校低学年の頃から指導していたのです。
なぜ?どんなふうに?
どんな目的があってそんなことをやっていたか?
ものごとを他者へわかりやすく説明できるスキルは、
「息子が社会に出た時に、間違いなく役立つ素養だから、身に付けさせてあげたい」
こう考えたためです。というより、そうした信念があったと言えます。
別に息子を医師にしたかったから、ではないのです。
息子が将来どんな仕事に就こうとも、必ず役立つ素養だと思って取り組んでいただけのことです。
では、どんなふうにやっていたか?
開始したのは息子が小学校低学年の頃からで、息子にできるだけ色々なことを親に説明させる機会を設けることからスタートしました。
ただし説明させると言っても、ただやらせるだけでは苦痛になってしまいます。
親に説明することが「楽しい」「嬉しい」と思ってもらえることが、必須の条件ですからそれは徹底しましたね。
それには、説明させるテーマ選びが重要になります。
例えば
「空が青いのはなぜ?」
だとか
「雨が冷たいのはどうして?」
など、大人でも意外に説明に苦慮するようなテーマは、子供にとっても苦痛が伴いますので、極力避けるようにしていました。
そのような大人でも困るテーマではなく、当時息子が好きだったアニメや戦隊ヒーロー、プレステのゲームなど、彼が得意になって説明できるテーマをまずは重視しました。
子供は自分が好きで詳しい内容なら、俄然得意になって説明しようとしてくれますからね。
で、もうひとつのポイントは話を聞く側の反応です。
息子が説明しようとする内容に、親が真剣に興味や関心を態度で示さなければ、そうした意欲は途絶えてしまいます。
子供は親の気持ちを見抜く天才です。
表面的に興味を示してもすぐに見抜かれますので、私も子供が好きなヒーローやゲームのキャラクターなど研究しましたよ。
また、答えを最初からわかっているような態度、
「そのとおりだ。上手に説明できたね」
といった上から目線の対応もNGです。
親が知らないことを自分が知っていることに、幼少の子供でも優越感に近い感覚を覚えるものです。
実際、戦隊ヒーローは大人向けのガイドや説明がサイト上であまり見当たらないので、戦隊ヒーローを理解するのは息子の説明が頼りとなりました。
そのため、「教えてほしい」と「だったら教えてあげる」という関係が自然に生まれ、息子が得意になって説明し、それで私が理解できたら
「よくわかったよ!ありがとう」
と喜びと感謝の気持ちを伝える・・・
それが嬉しくて、いつしか息子は自分から「コレ知っている?」とお題から見つけ、私へ説明してくれるようになったのです。
どんな質問でも良い訳ではない!質問の細分化がミソ
次のステージとして取り組んだのが、息子が
「他者へわかりやすくものごとを説明するスキル」
を向上させるためのコンサルティングです。
こちらの手法の原理は、私が仕事で実践しているものと基本的に変わりません。
コンサルのポイントですが「質問の仕方」と「まとめの説明を求めること」にあります。
先程「カップめんの作り方」に関する記事を紹介しましたが、この記事の中でも触れているとおり、プログラミングを考える要領で、質問をできるだけ細分化して尋ねるのがコツです。
例えば子供が
「この人が仮面ライダーに変身して、敵をやっつけるんだよ」
と説明したら
「どうやって変身するの?」
はまだ漠然としています。
仮に「変身すること」をテーマにするなら
・変身する時、何かを使うの?
・変身には時間がかかるの?
・どんな場面で変身するの?
といった要領で、子供が答えやすい質問を意識した上で質問を細分化させて投げかけると、子供は得意になって答えてくれます。
しかし、細分化させた質問に対してただ機械的に答えさせるだけだと、わかりやすく説明する力は付きません。
そこで仕上げとして行うのが、こま切れに答えてくれた内容を
「いつ、どこで、誰が、何を、どんなふうに」
の5W1Hを基本的な軸にして、まとめさせることです。
ただし、「まとめて説明して」とただ子供に要望するだけでは、子供が面倒に感じるとやってくれません。
ここでのコツは、親が先に行うことです。
「お父さんが説明するから聞いてね。仮面ライダーが変身するのはええっと、なんだっけ・・・」
と、わざと辿々しい説明を親が行い、子供に助けてもらう状況にした上で、結果として子供にまとめさせるのがコツとなります。
そうすると子供が得意になって
「違うよ!仮面ライダーはね、まず・・・」
と、私が質問した事項を振り返りながら、まとめの説明をすすんで行なってくれます。
まとめの説明を行なってくれたらフィニッシュとして、
「とてもわかりやすい説明で、お父さんはよくわかったよ!」
と褒めることです。
まあ、最初の頃はお世辞にも上手く説明できたとは言えない内容かも知れません。
が、スキルを向上させる以上に大切なことは、子供に「成功体験」を積ませてあげることにあります。
一生懸命に親を助けてまとめの説明を行なったら、親が喜んで褒めてくれるという成功体験が
「もっとわかりやすく、詳しく、説明してあげよう」
という向上心につながり、それが結果としてスキルアップにもつながるからです。
コンサル指導をした幼少の息子はその後どうなったか?
息子へ、わかりやすくものごとを説明する指導をずっと行なってきた結果、息子は小学校の高学年になると、親や友人に教えてあげることを目的に、大好きなゲームの攻略マニュアルを自作するようになりました。
この時、家内は
「勉強じゃなくゲームばかりに熱中して・・・」
と嘆いていたことをよくおぼえています(笑)。
が、私は息子がゲーム画面に向かっている時間より、ノートに向かってマニュアルを作成する時間の方が圧倒的に長いことを把握していましたので、何も気にならなかったですね。
それどころか、親バカな話ですが、ゲームクリエイターかディレクターにでもなって稼いでくれるじゃないかと、そんな期待をしていたぐらいです。
もちろん、その攻略マニュアルについて私が説明をねだり、上手く、わかりやすく、説明できた場合には”特に良かった点を具体的に指摘しながら”褒めるようにしたことは言うまでもありません。
息子はその頃から中高一貫校合格を目指し、中学受験塾に通い始めましたが、親子で磨いてきた才能はここで開花することになります。
息子は入塾してしばらくは決して成績上位ではなかったのに、自分より成績が良い子も含めて塾のクラスの子から
「説明がわかりやすい」
ということで勉強の質問を受けるようになったのです。
その中には、当然ですが、知らないことや、すぐには返答できない難問も結構あったようです。
また、塾の子らは私のように気遣ってはくれません。
わかりにくい説明となれば、容赦なく「わからない」と言われてしまいます。
しかし、みんなの期待に応えようと息子も必死になって勉強したことが、結果的に学力アップ、とりわけ国語と算数の偏差値を伸ばすのに大変役立ちました。
こんな感じで第一志望だった中高一貫校へ合格しましたが、そこからは自力で力を付けていった感じで、私は要所要所で相談にのる程度となりました。
彼が学力を伸ばすために自分から積極的に取り組んだのが、友人から質問を受けて説明を行うことです。
他者が理解できるようわかりやすく説明するには、自分がよく理解していることが前提となりますし、鋭い質問に答えられるようになるには、表面的な理解では不足します。
また、質問を受けることで自分が気付いなかった視点や発見があり、それが理解の深化へとつながる訳です。
つまりまとめますと他者へわかりやすく説明するための幼少からのトレーニングが、医学部突破の大きな原動力になったことは間違いないと思います。
事業のFC化を目指している皆様へ
今回はFCに関する実務的な内容ではありませんでしたが、最後までお付き合い頂き、誠にありがとうございました。
冒頭でもお伝えしましたが、私としては、この記事を将来子息を医師にされたいと考えている保護者の方々だけに向けて、書いたつもりはありません。
事業のFC化を考えている皆様にとって、カギとなってくるのは「オペレーションの標準化→マニュアル化」です。
FCが提供するマニュアルは、事業について全く知らない方が一から理解できる、大変わかりやすいものでなければなりません。
経営者の皆様は、そうしたわかりやすいマニュアルを、作り上げる必要がある立場です。
部下の皆様をどう導くことが、わかりやすいマニュアルの開発につながるのか・・・
その参考になればと思い、この記事を披露させて頂きました。
また、もう一言加えさせて頂くと、作成したマニュアルを小学生に説明してみることで、わかりやすい説明になっているか、どこがわかりにくくなっているか掴めみやすくなります。
機会があれば、ぜひ試してみることをオススメします。
以上、皆様の参考になれば幸いです。