FCオーナー時代に経験した成功事例や失敗事例についても当ブログの中でどんどん披露していきたいと考えていますが、今回は成功事例として「出入り業者の有効活用」についてお話します。
以前当ブログで「FCオーナーへのアドバイス!自分の店が見えなくなった場合の脱出法」というテーマの記事をご紹介しましたが、こうした症状はベテラン従業員にも当てはまります。
そのため、初めてその場所を見た方ならすぐに気付くような汚れに、ベテラン従業員が全く気付けないということが起きてしまいます。
そこで有効活用したいのが、出入り業者の視点です。
■なぜ出入り業者の視点が有効なのか
出入り業者の方々は例えば飲食店であればホールではなく、厨房や倉庫などに入って仕事をしてもらう場合もありますよね。
つまり、出入り業者の方々は一般のお客様では見ることができないバックヤードを定期的に見ることができる「数少ない外部の方」となります。
しかも例外的な場合を除けば、店舗に滞在している時間は短時間です。
そのため「見慣れてしまい、見えなくなる」といった症状に陥りにくいのです。
私は出入り業者で自店舗を担当してくれるスタッフの方全員に「訪問時にいつもと違うと感じたこと、変だなと思ったことなど、何でも気付いたことがあれば遠慮なく教えて欲しい」と
依頼しました。
■出入り業者の協力を仰ぐために必要なもの
こうした協力を依頼する場合、当然ギブアンドテイクが必要です。
出入り業者から新商品に関する営業を受けた場合にはしっかりと時間を取って話を聞き、例え店舗でそれほ必要がない商品やサービスであっても「お付き合い」で購入したり、自店舗での導入が難しそうな場合は見込みがありそうな知り合いを紹介したりしました。
また、「今月はノルマが厳しいから多めに在庫を持ってくれないか」と頼まれた場合には、過剰にならない範囲で多めに発注するなどの協力もしました。
こうしたギブを提供すれば、出入り業者の方々も恩義を感じてくれ、何か必ず1つでも気付いたことや発見したことを私へ伝えようと積極的に協力してくれます。
■他者の目だからこそ気付けることがある
そのおかげで私とスタッフだけでは到底気付けなかったであろう実にたくさんの指摘やアドバイスを頂戴でき、店舗運営の改善に大いに役立てることができました。
例えばストックヤードの立て付けの一部(しかもかなり気づきにくい場所)が悪くなっており、そのまま放置していれば最悪ストックヤード自体が部分倒壊したおそれもあったのですが、出入り業者の方がその点に気付いてくれたお陰で、日曜大工レベルの補修で済みました。
他にもたくさんの資材を取り扱っている出入り業者の方から「こうしたら取り出しがもっと楽になる」といったアドバイスを頂けたことで、資材の搬入がとても楽になったと従業員から喜ばれたという事例もありました。
ご紹介した事例などからわかる通り、出入り業者はFCオーナーや店舗で働く従業員とは異なる視点で店舗を観察できます。
また、ギブアンドテイクを通じてこうした協力依頼をすることは出入り業者との良好な関係を築く上で大いにプラスとなります。
FCオーナーへ超オススメの策ですので、ぜひ取り組んでみてください。